「強烈な体験」が、あなたを動かし続ける

僕は、36歳から2年間以上、毎日平均3〜4時間、1日も休まずに英語学習をしてきました。その間、仕事面では新しいプロジェクトの立ち上げリーダーを担当する忙しい時期があったり、健康面では肺炎にかかるといったこともありましたが、ずっと続けました。

こう書くと、僕がとても努力家とか、勉強好きとか、英語好きとか、仕事で必要という切羽詰った状況などと思われるかも知れませんが、いずれも違います。私は怠け者で三日坊主、勉強も嫌いですし、英語は「嫌いでないですが」ぐらいのものでした。だから、継続に一番驚いているのは自分自身です。
現に、今まで何度か「英語を話せるようになりたい」と思って勉強にチャレンジしたことがありましたが、継続できたことはありません。学生時代も勉強は嫌いで、バンドをするために学校に行っていたようなものです。そこで、なぜ今回に限っては英語学習を続けられているのか、考えてみました。


iPhoneやレアジョブの活用、TOEIC等での目標設定、残業を減らす等、いくつか思い当たる節はありますが、それらの「方法」以上に大きかった一番の理由は、その「動機」です。
私の英語学習の「動機」の殆どは、HALさんのblogtweet、書籍『20歳を過ぎてから英語を学ぼうと決めた人たちへ』を読んだ時に生まれました。HALさんのblogを読んだ時に、「英語を身につけるとこんなに世界が変わるんだ」とワクワクしました。何歳からでも大丈夫だと書かれていたことも、私の背中を押してくれました。


でも、そうやって英語学習のモチベーションが一時的に上がっても、それを継続できる人はとても少ないと聞きました。そこで、継続できている人たちの共通点に気づきました。
それは、具体的な事柄は各々異なりますが、皆さん英語に関する「強烈な体験」をしているようだ、ということです。
「強烈な体験」というのは主観ですので、極端なことではなく、その人がある体験を通じて心の底から「英語を身につけたい!」と思った出来事という意味です。そのような強い想いが根っ子にないと、少なくとも私は、どれだけツールが発達しても、いい学習法があっても、継続できませんでした。


僕の場合の「強烈な体験」は、2010年の7月と9月に参加した、HALさん主催の英語学習者のオフ会です。7月は15分の英語タイムがあり、9月は2〜3時間のほぼ全てが英語タイムでした。この時に感じた興奮と感動と衝撃は、今でも鮮明に覚えています。それがずっと心に残り続けているため、学習を継続できています。
2010年7月のオフ会は、15分という短い時間ではありましたが、人前で英語を話す経験など皆無だった私にとって、滝のような汗の流れる、強烈な体験でした。9月のオフ会に至っては、参加資格が「TOEIC730以上もしくは英語で話が続く人」という参加条件だったのに、私はその時645点...。


レアジョブで1回25分話していたのでなんとか会話も続くかと思い、無謀にも参加しましたが、それはそれは強烈な体験でした。途中何度か、「あれ、僕は今なんでこの場所にいるんやろ?」「ん...みんな何語喋ってるんやろ。そっか英語か...」という感じで、ふらふらになりました。

だって、みんな英語だけ喋ってるんですよ!でもそこで、「恥ずかしい」とか「悔しい」とかというマイナスの感情は生まれず、「この人たちと英語で会話ができるようになりたい!」と思いました。参加された方は皆輝いていましたし、性格も気持ちのいい人ばかりで、本当に楽しかったんです。
英語タイムで私が倒れそうに緊張している時、HALさんが皆に言ってくれた言葉は今でも覚えています。"No one criticizes you."です。その一言で、間違ってもいいから英語を話してみよう!そしてもっとちゃんと使えるように勉強しよう!と思えました。


そんな、自分に大きな刺激を与えてくれる「強烈な体験」ができれば、英語学習は継続できます。ある人にとってはそれが映画や音楽や書籍との出会いだったり、別の人にっとっては留学や海外経験だったりします。
留学に高い価値があるのは、その期間英語に没頭できるだけではなく、海外で同じ志を持った仲間と学ぶという「強烈な体験」をして、その時に感じた想いが帰国後も続いて、学習を継続できるからではないでしょうか(私は留学経験がないので、推測ですが)。

「強烈な体験」をできるよう、自分から進んで情報を集めることをお勧めします。方法としては、「直接人に会う。自分が尊敬できる人に会う。一度の沢山の人に会う」のがいいです。一番心に残るからです。憧れのロックバンドのコンサートを直接観に行く興奮に、CDはかなわないというのと同じです。
英語オフ会に参加した時の興奮は、大袈裟ではなく、私の大好きなX JAPANのLIVE並でした。


そしてもう1つだけ、私にとっての大きな「動機」を書かせていただきます。私は、英語学習のきっかけを与えてくれたHALさんに、どうしても恩返しをしたいと考えていました。
僕が考えた恩返しというのは、読者として、「20歳を過ぎても、何歳からでも、1500時間以上を目安にやれば、英語は身につく。TOEICであれば860点以上取れる」ということを証明することでした。
だから、2011年5月のTOEICでは、点数にこだわりました。A level入りを目指すことをTwitterで皆に公言して、さぼれないように学習状況をtweetして、一切の言い訳をしたくなかったので、今回ばかりは沢山勉強しました。

僕が努力をできたというわけではなくて、「HALさんに恩返しをするために、860点は絶対超える!」「オフ会、Twitter、レアジョブを通じて知り合った素敵な方々ともっと色んなことを英語で話したい!みんなのようになりたい!」という気持ちで学習を続けることができています。

「強烈な体験」さえすれば、やる気は続きます。
そのためには、自分から積極的にそんな場所に参加することが必要です。
モチベーションの継続だけでなく、新しい世界を知り刺激を受けることにつながりますので、ぜひ一歩踏み出してみてください。


【この頁のまとめ】

●「強烈な体験」をすればやる気は続く!
●直接、自分が尊敬できる人に、一度の沢山会うのがお勧め!
●自分から積極的に参加することが大事!


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