TOEIC700越えに向けて、リスニングとリーディング、おまけに仕事力も上げるシンプルな方法〜前編〜

この章では、TOEICで700点を突破する上で効果的なシンプルな方法を、2つに絞って紹介します。
その2つとは、【リスニングでの先読み】と【リーディングでの時間計測】で、いずれもストップウォッチを使うのが肝になります。

前編では、【リスニングでの先読み】について書いていきます。

TOEICの対策本を読んでいると、リスニングのパート3、4での先読みが大事だとよく書かれています。
音声が流れるまでに設問と選択肢を先に読んで、この問題では何を問われるかを先回りして把握することで、音声の内容の予測もでき、注意して聴くべきキーワードをつかめるので、TOEIC700越え、もしくはそれ以上を目指す人にとっては大変有効な手段です。

ですが、最初はなかなかうまくいかないと思います。私も、TOEIC700前後の時にはうまくいかず、あれこれ工夫してようやくできるようになりました。この具体的な方法は、あまり本に書かれていないので、多くの方に読んでいただければ幸いです。

先読みがうまくいかない理由は、大きく3つあります。

1.英文自体を読むスピードが間に合わない
2.英文を理解するスピードが間に合わない
3.音声が気になって読むのに集中できない


次に、それぞれの対処方法について書いていきますね。

1.英文自体を読むスピードが間に合わない
まずは、ストップウォッチをご用意ください。(私はiPhoneのストップウォッチ機能を使っています)
PART3、4の各設問の音声とその後の無音が流れる時間は、約30秒です。 この間に、次の問題の(問題1個+選択肢4個)×3問=合計15文を読まないと、間に合わないことになります。

「読むのが遅い人は問題文だけ読みましょう」と書かれている書籍もありますが、私は全読みをお勧めしています。選択肢の中に、聴き取るべきキーワードが入っていることが多いからです。
では、どうすれば間に合うようになるか、です。

15文を30秒で読もうとすると、1文に使える時間は2秒です。ご用意いただいたストップウォッチで2秒を計りながら、1文を読んでみてください。

じっくり読んでからそのスピードを上げるより、本来読み切らないといけない時間内で、不確かでもとにかく読み切り、その後に確度を上げていく方が効率的です。

また、これは先読みにもリーディングパートにも言える重要なことですが、使える時間は最初に決まっているので、動かせません。なので、自分の理解度によって使える時間枠を崩してしまうのではなく、時間を優先して理解度を調整するようにした方が、結果が出やすくなります。

1行を2秒で読む練習を毎日やっていると、徐々に読むのが速くなります。先読みの速度が上がればリーディングパートを解く速度も上がりますので、一石二鳥です。ぜひ試してみてください。



2.英文を理解するスピードが間に合わない
次に、英文自体は2秒で読めるのに、意味が頭に入ってこない場合です。
原因として考えられるのは、長めの文や複雑めの構文の理解に時間がかかることです。


対処方法は3つあります。

1つめは、TOEICのPART3,4の問題文と選択肢には頻出表現がありますので、読むのが遅くなる形の文を重点的に繰り返すことです。例えば、Who is the advertisement most likely for? など。また、askなのかis askedなのか、設問の主役は誰か(Manか Womanか、 人の名前なのか)など、ポイントを押さえると、理解するのが速くなります。

2つめは、特に選択肢を読んだ際に、絵(映像)を思い浮かべることです。これで理解度が上がります。例えば選択肢にReceptionistとあれば受付のお姉さんがいらっしゃいませと言ってる場面をイメージする、という具合です。

3つめは、文法の強化です。少し長めの文、例えばWhat does the man tell the woman she will need?やWhom does the man say he contacted earlier?などを2秒以内に理解できない場合は、そこに使われている文法の復習をして、重点的に先読みの練習をすることで克服できます。


3.音声が気になって読むのに集中できない
実は私は一時期このバターンに悩まされていました。先読みをしようとすると、流れている音声が耳に入ってきて読むのに集中できない、という現象です。

これを解決するのに、いい方法があります。

TOEICおじさんが前の問題の1つめの設問文を読む間に自分も次の問題の1つめの設問文を読む→無音の時に選択肢を読む→TOEICおじさんが2つめ→自分も2つめ→以下繰り返す、という具合に、音声を先読みのペースメーカーにする方法です。

本番で先読みに失敗する一番の原因は、どこかでペースが崩れて間に合わなくなることです。この方法でTOEICおじさんにピッタリ合わせることで、音声に追いつくのを最優先し、間に合わない場合はそこそこの理解度で音声に集中するというコントロールができるようになりますので、スコアアップにつながります。


【この頁のまとめ】
●ストップウォッチで計りながら、先読みの1行を2秒で読めるよう練習する!
●速く読めるの理解が遅いなら、頻出反復・イメージ・文法強化で克服!
TOEICおじさんの音声をペースメーカーにする!


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