TOEIC700越えに向けて、リスニングとリーディング、おまけに仕事力も上げるシンプルな方法〜後編〜

この章の後編では、【リーディングでの時間計測】について書いていきます。

この段階でぜひ習慣化をお勧めしたいのが、 ストップウォッチで時間を計りながら問題を解くことです。
理由は明快で、読むのが速くなるから。
陸上選手がタイムを計ってスピードを上げるように、リーディングもタイムを計ることで速くなります。

この方法はTOEICの問題文に限らず、英文自体を読むのが速くなるので、今後英語書籍を読んだり、仕事で英文を読んだりする際にも、必ず役立ちます。更には、英文を読むのが速くなると日本語の文を読むのも速くなりますので、仕事の処理速度向上にも貢献します。

リーディングの制限時間は75分です。対策本にはPART5を15分、PART6を6分、残りをPART7に使うという目安が書かれていますが、これは結構大変です。私は900点を突破した時、余った時間は5分だけです。(PART7で選択肢も含め全読みしているという解き方も関係しています)

700点突破を目指す場合、リスニングでもリーディングでも、それぞれ約30問程度間違えていい、ということになります。
TOEICは満点近くとる人も、300点台の人も、同じ問題を解くため、難問と易問の差が大きいです。
そこで大事なのが、苦手な問題や難しい問題はさらっと進めて、わかる問題を全部とる、という方針です。

やってはいけないのは、860点以上を振るいにかけるような問題に拘って時間を余分に使い、最後の10問以上を塗り絵にする、というパターンです。理由は、最後の方の問題が難しいとは限らないので、読みもせずに勘でマークするのは、勿体ないというより点を自分から捨ているようなものだからです。

そして、その問題が「自分がとるべき問題」なのか「捨ててもいい問題」なのかを見極める上で有効なのが、「どれぐらい時間をかけてもわからければ、適当にマークして次へ進むか?」という指標を持つことです。

日々ストップウォッチで計りながら問題を解いていると、【時間感覚】が習得できるようになります。 「大体30秒過ぎたな」というのが体でわかるようになってくるので、本番で「気づいたら1問に3分も使ってしまった」というのがなくなります。

時間感覚を身につけると 仕事も速くなりますし、「5分もあったらあの仕事ができる」というふうに時間を有効に使えるようになるため、ビジネスパーソンとしても大きなメリットがあります。

「制限時間がまずあって、それに間に合わせるにはどうすればいいか?」を考えるようになるのがミソです。PART5なら全文読むのか空欄の前後だけか、PART7なら本文を丁寧に読むか、読む力の入れ方を調整するのか、 など。

これもビジネスパーソンには重要で、1つのタスクを100%にすることに拘りプロジェクトが納期までに遂行されないのはNGなので、80%でも納期に間に合わせるよう調整する場面はよく出てきます。仕事のプロジェクトマネジメントと、TOEICの時間管理は、共通するものがあります。

マネジメントは「ヒト、カネ、モノ」の管理、最近だと「情報」も含めた管理だとよく言われますが、私が実感している最優先事項はむしろ【進捗管理】です。雨風が吹く日も、スタッフのモチベーションが下がる日も、予算や設備や情報も足りない日も、前進して納期までに業務を遂行する必要があります。
その【進捗管理】のベースになるのが、【精度の高い時間の予算】と【タイムマネジメント】です。ストップウォッチを使ってTOEICの勉強をして【時間感覚】を身につけると仕事力も上がるのは、このためです。


【この頁のまとめ】
●ストップウォッチで時間感覚を身につけると、捨てていい問題を見極めやすくなる!
●PART7の塗り絵は、勿体ないというより自ら点数を捨てているようなもの!
TOEICと仕事の時間管理は共通しているから、英語力も仕事力もアップする!


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